正に管理されていない空き地・空き家が増加すると周辺に外部不経済を及ぼす可能性があります。

適正に管理されていない土地・家屋の例として以下のものがあります。

○高齢化により所有者が管理できない例
・空き地 ・空き家

○管理者が適正な管理を行わない例
・資材置き場 ・残土置き場 ・廃棄物置き場 

○農林業において担い手不足・採算性の問題で伴う例
・耕作放棄地 ・手入れの行われていな山林

○その他
・ゴミ屋敷

この中で特に10年前より増加しているのが「耕作放棄地」「空き地」「空き家」です。現在国土交通省はこの問題に対し「隣地の空き地拡大」「空き家バンク」「耕作放棄地再生利用緊急対策交付金」など外部不経済の要因を抑制するようにしています。


そんな中、国土交通省は空き地の情報を集約した「宅地バンク」制度の導入が案として検討されています。「宅地バンク」のイメージとして農地を集約して活用する「農地中間管理機構(農地地積バンク)」の仕組みを参考にし、所有者と利用者のマッチング機能を担うイメージです。


「農地中間管理機構」は以下のような機能があります。

① 地域内の分散し錯綜した農地利用を整理し担い手ごとに集約化する必要がある場合や、耕作放棄地
等について、農地中間管理機構が借り受け

② 農地中間管理機構は、必要な場合には、基盤整備等の条件整備を行い、担い手(法人経営・大規模
家族経営・集落営農・企業)がまとまりのある形で農地を利用できるよう配慮して、貸付け

③ 農地中間管理機構は、当該農地について農地としての管理

④ 農地中間管理機構は、その業務の一部を市町村等に委託し、農地中間管理機構を中心とする関係者
の総力で農地集積・耕作放棄地解消を推進

この農地が空地として出し手と担い手をマッチングするイメージです。

現在、「コンパクトシティ」や「空き家・空き地」など、情報や地域を集約する動きが活発化しています。今後の日本において、人口減少や高齢化の問題に対し「集約をする」ことが必要不可欠なのかもしれません。